STEP 4 Giomerが働き続けられる環境って?

「Giomerで治療したから大丈夫!」
・・・ではありません。
Giomerがあなたのお口の中で働き続けるには、
正しいセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアが必要です。

Giomerにフッ化物イオンを
補給してください

Giomerの中にあるS-PRGフィラーは、フッ化物イオンをリリースして、治療したあなたの歯とその周辺をむし歯のリスクから守ろうと頑張ります。
しかし、リリースばかりになってしまうと、 STEP2 「Giomerってなに?」 で説明した特長(機能)が発揮できなくなってしまいます。
そのため、毎日のセルフケアでフッ素が入った歯みがき剤や口腔ケアジェルを使って、Giomerにフッ化物イオンを補給してください。

歯みがきの時にはフッ素が入ったものを使い、
フッ化物イオンをGiomerに補給してください。

正しいセルフケアを
心がけてください

歯並び、むし歯になりやすいリスクの高さ、噛み合わせ・・・一言でセルフケアといっても、注意するポイントは一人ひとり異なります。 歯科医院で教えてもらった歯みがきのポイントやデンタルフロスの使い方など、正しいセルフケアを心がけ、食べかすやミュータンス菌をはじめとする細菌や歯垢を取り除き、Giomerが働きやすい環境を整えてください。

実は歯ブラシでみがける歯の表面積は口の中全体においては25%しかありません。残りの75%は、歯肉・舌・粘膜などです。しかも、歯ブラシでみがいても約40%のバイオフィルムが口の中に残っていると言われています。

一般的に効果的なセルフケアの手順は次のとおりです。「ちょっと面倒だな~」と思われるかもしれませんが、歯は失ったら戻ってきません。人工物で代替はできますが、自分の歯で長く食事ができるよう、笑えるようにセルフケアを頑張ってみましょう。

1. ブラッシング

歯ブラシでみがくこと

2. フロッシング

デンタルフロスで歯と歯の間の汚れを取り除くこと

3. マウスウォッシング

口腔ケア専用の洗口剤(マウスウォッシュ)で口腔内を清掃すること

参考) Kerr W.J.S.and D.A.M.Geddes.
The areas of various surfaces in the human mouth from nine years to
adulthood.J.Dent.Res.1991,70(12

口の中にはこんなに多くの細菌がいます。
正しいホームケアをしていないと
細菌数がどんどん増えてしまうので、
ポイントを抑えましょう。

日常習慣も見直してみましょう

よりよい環境を整えるために、セルフケア以外にも、見直すポイントをいくつかご紹介します。

食習慣

脱灰 > 再石灰化の状態が続くとむし歯になると、STEP1 「歯は自分で自分を治している?!」 でお話しました。
食事の回数が多かったり、糖質の多い食べ物をよく摂ると、脱灰の時間が長くなってしまうので、食事やおやつは決めた時間に食べるようにしましょう。

だ液をよく出す

よく噛んで食べたり、ガムを噛んだりすると、だ液が多く出ます。だ液がなければ再石灰化が進まないため、だ液を多く出すことも大事です。

よく噛むことでだ液腺が刺激され、だ液が多く出ます。

歯科医院でプロフェッショナルケアを受けてください

「定期的に歯科医院に通い、プロフェッショナルケアを受けていた患者さん(A)と、そうでない患者さん(B)の10年間に失われた歯の数の違い」という調査結果で、大きな差が報告されています。
例えば、60歳以上の方はAの場合は一人当たり0.61本であったのに対して、Bの場合は10.91本も歯を失っています。

歯科医院では、患者さん自身では除去しきれないバイオフィルムや歯石や歯垢、着色などの汚れを取り除くことができ、むし歯や歯周病の予防につながります。
プロフェッショナルケアでは、清掃する部分(歯の表面や溝、歯と歯の間、歯肉に近いところなど)や汚れの種類や付き具合、被せものやつめものの状態など、様々なことを調べます。そして、使用する器械やペーストを使い分けて清掃します。あなたの歯を大切に、長く使うために、定期的に歯科医院でプロフェッショナルケアを受けてください。

(参考) 新庄文明、鈴木尚、池田雅彦 著:
「成人、高齢者に対する歯科臨床における歯周病予防指導の効果についての研究一喪失歯数に与える影響」『老年歯学 第3巻1号』
15-19、1989

ホームケアでは取り除けないバイオフィルムや
歯石、着色、細部の汚れを、プロフェッショナルケアで
取り除いてもらいましょう。

親子でたのしく学ぶ、歯の知育サイト
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